展示室紹介


展示室では、足寄から発見された化石を中心に関連する資料を展示しています。各分野ごとに大きく4つのテーマに分かれています。
ちょっとだけ展示室をのぞいてみましょう。ご覧になりたいテーマを選択してください。

展示室は4つのテーマに分かれています。 デスモスチルスの研究史 足寄周辺の地質現象から地球の歴史を探ります。 クジラの進化と化石 足寄の化石の発見・研究の経緯


1.足寄動物化石群



テーマ1では、足寄から発見された化石の歴史や概要、なぜ足寄で化石が見つかるのかについて展示しています。

展示室にはいるとアショロアのレリーフが出迎えてくれます。 展示室に入ると最初に目に入ってくるのは1976年に発見された足寄第1標本です。このレリーフ、は発見されたときの産出状況を再現した標本です。足寄第1標本は、その後の研究で、デスモスチルスの仲間の中で最も古いタイプとして、2000年にアショロア ラティコスタ(足寄の獣 幅広肋骨の意)と命名されました。
足寄の化石は、この標本からスタートしたのです。
足寄の化石は、海の底にたまった泥の地層から発見されます。 化石はどんなところで見つかるのでしょうか?
町内で化石の発見される茂螺湾に行くと、こんなきれいなシマ模様の崖があります。このシマ模様は、遠浅の穏やかな海の底に泥がつもってできたものです。海の底に積もった泥なので、海で生活していた動物が、この泥の中に埋もれ、腐らずに残ると化石になります。手前にある、クジラの化石はこの崖から発見されたものです。
足寄では、デスモスチルスとクジラの化石が見つかります。 足寄町茂螺湾(もらわん)からは、2種類の動物の化石が発見されています。
束柱類:デスモスチルスの祖先にあたるアショロアと、パレオパラドキシアの祖先のベヘモトプスです。
鯨類:ハクジラ12標本、ヒゲクジラ7標本が確認されています。
化石が発見される地層は、後期漸新世(ぜんしんせい)の海底に堆積した泥や砂の層で、川上層群茂螺湾層と呼ばれます。放射性元素が示す年代は、2800万年〜2400万年前です。
足寄の化石は二千五百万年前の地層から見つかります。 アショロア AMP21
1976年足寄で最初に発見された化石を復元したものです。2000年にアショロア ラティコスタ(Ashoroa laticosta)と命名されました。2001年、復元骨格が完成し、テーマ1(足寄動物化石群)の最後=テーマ2(謎の海岸生活者)の最初に配置されました。
壊れていた頭の前半分の復元に苦労し、3回もつくりかえました。
(2001年4月新設)